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Shaderの実践的な使い方と解説 webGL

はじめに

WebGLやThree.jsを使って、リッチでダイナミックなグラフィックスを作成する際、シェーダー(Shader)は非常に重要な役割を果たします。シェーダーは、グラフィックスカード上で実行されるプログラムで、ピクセルの色や頂点の位置を計算するために使用されます。本記事では、シェーダーの基本概念から、実践的な使い方、Three.jsとの統合方法までを丁寧に解説します。

1. シェーダーとは?

シェーダーは、コンピュータのGPU(グラフィックス処理装置)上で動作するプログラムです。シェーダーは、2Dや3Dグラフィックスのレンダリングプロセスの一部として、以下のような異なるタイプに分かれています。

  • 頂点シェーダー(Vertex Shader): 頂点データを処理し、3D空間内の位置を決定します。主にオブジェクトの変形やカメラ視点の調整を担当します。
  • フラグメントシェーダー(Fragment Shader): ピクセルごとの色やテクスチャを計算します。最終的に画面に表示される色を決定します。

2. シェーダーの基本的な構成

シェーダーは、以下の2つの主要なプログラムから成り立っています。

2.1 頂点シェーダーの例

/ vertex_shader.glsl
attribute vec3 position; // 頂点の位置
attribute vec4 color; // 頂点の色

varying vec4 vColor; // フラグメントシェーダーに渡す色

void main() {
gl_Position = vec4(position, 1.0); // 頂点の位置を設定
vColor = color; // 頂点の色をフラグメントシェーダーに渡す
}

このシェーダーでは、頂点の位置と色を受け取り、それをフラグメントシェーダーに渡しています。

2.2 フラグメントシェーダーの例

// fragment_shader.glsl
precision mediump float; // 精度指定

varying vec4 vColor; // 頂点シェーダーから渡された色

void main() {
gl_FragColor = vColor; // ピクセルの色を設定
}

フラグメントシェーダーでは、頂点シェーダーから渡された色を使用して、ピクセルの色を設定します。

3. Three.jsでのシェーダーの使用方法

Three.jsでは、カスタムシェーダーを作成して3Dシーンに追加することができます。以下に、Three.jsでシェーダーを使用する手順を示します。

3.1 Three.jsのセットアップ

まず、Three.jsをプロジェクトに追加します。以下のコマンドでThree.jsをインストールします。

npm install three

次に、Three.jsの基本的なシーンをセットアップします。

// index.js
import * as THREE from 'three';

const scene = new THREE.Scene();
const camera = new THREE.PerspectiveCamera(75, window.innerWidth / window.innerHeight, 0.1, 1000);
const renderer = new THREE.WebGLRenderer();
renderer.setSize(window.innerWidth, window.innerHeight);
document.body.appendChild(renderer.domElement);

camera.position.z = 5;

3.2 カスタムシェーダーの作成

カスタムシェーダーを作成し、Three.jsのマテリアルに適用します。

// vertex shader
const vertexShader = `
attribute vec3 position;
attribute vec4 color;
varying vec4 vColor;

void main() {
gl_Position = vec4(position, 1.0);
vColor = color;
}
`;

// fragment shader
const fragmentShader = `
precision mediump float;
varying vec4 vColor;

void main() {
gl_FragColor = vColor;
}
`;

// シェーダーマテリアルの作成
const shaderMaterial = new THREE.ShaderMaterial({
vertexShader: vertexShader,
fragmentShader: fragmentShader,
vertexColors: true
});

3.3 ジオメトリとメッシュの作成

シェーダーを使用するジオメトリとメッシュを作成し、シーンに追加します。

const geometry = new THREE.BoxGeometry();
const colors = [];
for (let i = 0; i < geometry.attributes.position.count; i++) {
colors.push(Math.random(), Math.random(), Math.random());
}
geometry.setAttribute('color', new THREE.BufferAttribute(new Float32Array(colors), 3));

const cube = new THREE.Mesh(geometry, shaderMaterial);
scene.add(cube);

3.4 レンダリング

最後に、アニメーションループを作成し、シーンをレンダリングします。

function animate() {
requestAnimationFrame(animate);
cube.rotation.x += 0.01;
cube.rotation.y += 0.01;
renderer.render(scene, camera);
}

animate();

4. 実践的なシェーダーの使い方

4.1 パーティクルシステム

シェーダーを使って、リアルタイムで動的に変化するパーティクルシステムを作成できます。パーティクルは、シェーダーを使って色や動きを制御することで、エフェクトやアニメーションを作成する際に便利です。

4.2 環境マッピング

環境マッピングを使用することで、物体の表面に環境の反射を加えることができます。シェーダーで環境マップを計算し、リアルな反射を実現します。

4.3 ポストプロセスエフェクト

ポストプロセスエフェクトでは、レンダリングされた画像に対して追加のエフェクトを適用します。例えば、ぼかしや色調補正、エッジ検出などの効果をシェーダーで実装できます。

5. まとめ

シェーダーは、グラフィックスプログラミングにおいて非常に強力なツールです。ReactやThree.jsを使用することで、シェーダーを簡単にプロジェクトに統合し、インタラクティブでダイナミックな3Dコンテンツを作成することができます。シェーダーの基本を理解し、実践的なアプリケーションで活用することで、よりリッチで魅力的なビジュアルを実現できます。

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