WordPressは、ブログやウェブサイトを簡単に構築できるCMS(コンテンツ管理システム)として広く利用されています。この記事では、WordPressの導入に関する流れを、サーバー契約からドメイン取得まで含めて丁寧に解説します。
WordPressは、無料で利用できるオープンソースのCMS(コンテンツ管理システム)で、簡単にウェブサイトやブログを作成・管理できるツールです。
1. サーバーの選定と契約
WordPressを利用するには、まずWebサーバーが必要です。Webサーバーは、インターネット上でウェブサイトを公開するための場所です。WordPressをホスティングするためのサーバーには、いくつかの要件があります。
- PHP:WordPressはPHPで動作しますので、サーバーがPHPに対応していることが必要です。
- MySQL/MariaDB:WordPressはデータベースにMySQLまたはMariaDBを使用します。サーバーがこれらのデータベースに対応していることが必要です。
- ディスク容量:WordPress本体やプラグイン、テーマ、そしてアップロードするメディアファイルのために、十分なディスク容量があることが望ましいです。
1.1 サーバーの選び方
サーバーの選択には、いくつかのポイントがあります。
- コスト:月額費用や初期費用が予算内かどうかを確認します。無料サーバーもありますが、商用利用やカスタマイズ性を重視する場合は、有料のレンタルサーバーを選ぶのが一般的です。
- サポート:トラブルが発生した際に迅速にサポートを受けられるか、24時間対応のサポートがあるかを確認しましょう。
- 速度と安定性:アクセスが集中しても安定して動作するか、ページの表示速度が速いかどうかも重要です。最近では、サーバーのSSD化が進んでおり、高速な読み込み速度が期待できます。
- バックアップ機能:万が一のために、定期的なバックアップ機能があると安心です。
1.2 サーバー契約の手順
多くのレンタルサーバーは、オンラインで簡単に契約手続きを行えます。以下は、一般的なサーバー契約の手順です。
- アカウント作成:サーバー会社のウェブサイトにアクセスし、アカウントを作成します。メールアドレスやパスワードなどを入力し、アカウントを作成します。
- プラン選択:次に、自分の用途に合ったプランを選択します。例えば、スタートアップ向けのプラン、ビジネス向けのプランなど、用途に応じたプランがあります。
- 支払い情報入力:プランを選択したら、支払い情報を入力します。クレジットカードや銀行振込など、支払い方法はサーバー会社によって異なります。
- 契約完了:支払いが完了すると、契約が成立し、サーバーの管理画面にログインできるようになります。
1.3 サーバー選びに関して
定番と言って間違いない、「ロリポップサーバー」
魅力は、なんと言っても値段の安さです。初心者の方はまずはここかでサーバーを契約するのをおすすめします。
まずは、ロリポップで試してみてください。
その次におすすめは、「Xサーバー」です。
こちらは、少し値段は高くなりますが玄人向けと言いますか中級者向けという認識でいいと思います。
特徴はセキュリティ・サポートの充実です。
1.4 サーバーとワードプレスの違いについて
2. ドメインの取得
次に、ドメインを取得します。ドメインとは、インターネット上での住所のようなもので、例えば「example.com」のような名前が該当します。ドメインは一度取得すると、その名前は他の人に使われることがなくなります。
このブログサイトでは、「https://tech-hukushi.net/」になります。
できるだけ関連性がある内容で、決めることをおすすめします。
.com 以外にも選べるドメインはたくさんあるのでしっかり考えて選びましょう!
2.1 ドメインの選び方
ドメイン名はウェブサイトの顔となる部分ですので、慎重に選びましょう。以下のポイントに注意します。
- 覚えやすさ:短くて覚えやすい名前を選びましょう。
- ブランド性:会社名やサービス名が含まれていると、ブランド力を高めることができます。
- SEO対策:可能であれば、キーワードを含めることで検索エンジン対策にも効果があります。
- ドメインの拡張子:.com、.net、.jpなど、適切な拡張子を選びます。一般的には、.comが最も広く使われています。
2.2 ドメイン取得の手順
ドメインの取得は、ドメインレジストラと呼ばれるサービスを通じて行います。以下は一般的なドメイン取得の手順です。
- ドメイン検索:まず、自分が取得したいドメインが他の人に使われていないかを確認します。ドメインレジストラのサイトで検索ツールを使用して確認します。
- ドメイン選択:使用可能なドメインが見つかったら、それを選択し、取得の手続きを進めます。
- 登録情報の入力:ドメインの登録に必要な情報を入力します。通常、登録者の名前、住所、電話番号、メールアドレスなどを入力します。
- 支払い情報の入力:ドメイン取得には料金が発生するため、支払い情報を入力します。支払いが完了すると、ドメインの所有権があなたに移ります。
- ドメイン管理:取得したドメインは、ドメインレジストラの管理画面から管理します。ネームサーバーの設定やWHOIS情報の変更などを行います。
2.3 ドメイン取得ならムームードメイン
人気ドメインとムームーサーバーを一緒にご契約いただくと、ドメインの取得費用や更新費用が永久無料に、サーバーは2ヶ月間無料でご利用いただけます。
他サービスと連携できる点もおすすめです。以下のリンクから最短でドメイン取得可能です。
3. サーバーとドメインの紐付け
サーバーとドメインを取得したら、次にこの二つを紐付けます。これにより、インターネット上で取得したドメインにアクセスすると、自分のサーバー上のウェブサイトが表示されるようになります。
3.1 ネームサーバーの設定
ネームサーバーは、ドメインとサーバーを結びつけるための設定です。通常は、サーバー契約時に指定されたネームサーバー情報を、ドメインの管理画面で設定します。
- ネームサーバー情報の取得:サーバー管理画面で、ネームサーバーの情報を確認します。通常は、ns1.example.com、ns2.example.comといった形式になっています。
- ドメイン管理画面にログイン:ドメインレジストラの管理画面にログインし、ネームサーバーの設定画面を開きます。
- ネームサーバー情報の入力:サーバーから取得したネームサーバー情報を、ドメインの設定画面に入力します。
- 設定の反映:設定が反映されるまでに数時間から24時間程度かかることがあります。設定が反映されると、ドメインがサーバーに紐付けられます。
3.2 SSL証明書の設定
ウェブサイトの安全性を高めるために、SSL証明書を設定しましょう。SSL証明書を設定することで、URLが「http」ではなく「https」になり、通信が暗号化されます。多くのサーバー会社では、無料のSSL証明書を提供しているので、それを利用することをお勧めします。
- SSL証明書の取得:サーバー管理画面で、無料のSSL証明書(Let’s Encryptなど)を有効化します。
- 証明書の適用:有効化が完了すると、自動的に証明書が適用されます。
- httpsの強制リダイレクト設定:httpでのアクセスを自動的にhttpsにリダイレクトする設定を行い、すべての通信を暗号化します。
4. WordPressのインストール
サーバーとドメインの設定が完了したら、いよいよWordPressのインストールです。
4.1 WordPressのダウンロードとアップロード
- WordPressのダウンロード:WordPressの公式サイト(https://wordpress.org)から最新のWordPressをダウンロードします。
- ファイルの解凍:ダウンロードしたZIPファイルを解凍します。
- サーバーへのアップロード:解凍したファイルを、FTPソフトを使用してサーバーにアップロードします。サーバーのルートディレクトリ(例:public_htmlフォルダ)にアップロードします。
4.2 WordPressの設定
アップロードが完了したら、WordPressのインストールを開始します。以下はその手順です。
- インストールスクリプトの実行
サーバーにWordPressのファイルをアップロードしたら、ウェブブラウザで自分のドメインにアクセスします。例えば、「https://example.com」にアクセスすると、WordPressのインストール画面が表示されます。 - 言語の選択
インストール画面ではまず使用する言語を選択します。日本語を選択して「続ける」をクリックします。 - データベース情報の入力
WordPressをインストールするために、データベースの設定を行います。サーバー管理画面で作成したデータベースの情報を入力します。- データベース名:サーバー管理画面で作成したデータベース名を入力します。
- ユーザー名:データベースにアクセスするためのユーザー名を入力します。
- パスワード:データベースユーザーのパスワードを入力します。
- データベースホスト:通常は「localhost」のままで問題ありませんが、サーバーによっては異なる場合があるので確認が必要です。
- テーブル接頭辞:デフォルトでは「wp_」となっていますが、セキュリティを強化するために変更することもできます。
- インストールの完了
データベース情報が正しく入力されていれば、次に「インストール実行」ボタンが表示されます。これをクリックすると、WordPressのインストールが開始されます。 - サイト情報の設定
インストールが完了すると、サイトの基本情報を設定する画面が表示されます。- サイトのタイトル:あなたのサイトの名前を入力します。
- ユーザー名:WordPress管理画面にログインするためのユーザー名を設定します。
- パスワード:ログインパスワードを設定します。セキュリティを考慮して強力なパスワードを設定しましょう。
- メールアドレス:管理者メールアドレスを入力します。
- 検索エンジンの可視性:インストール直後は「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」にチェックを入れておくとよいでしょう。サイトが完成してからチェックを外して公開します。
- インストール完了とログイン
これでWordPressのインストールが完了です。「ログイン」ボタンをクリックして、先ほど設定したユーザー名とパスワードでログインします。
5. テーマとプラグインの設定
WordPressのインストールが完了したら、サイトのデザインや機能を充実させるために、テーマとプラグインを設定します。
5.1 テーマの設定
テーマは、WordPressサイトのデザインを決定するテンプレートのようなものです。WordPressには無料・有料の多種多様なテーマが用意されており、自分のサイトに合ったものを選ぶことができます。
- テーマの選択
WordPress管理画面の「外観」メニューから「テーマ」を選択し、「新規追加」をクリックします。ここから無料テーマを検索・プレビューし、気に入ったものがあれば「インストール」→「有効化」でサイトに適用できます。 - テーマのカスタマイズ
テーマを有効化したら、「外観」→「カスタマイズ」からサイトのデザインを詳細に設定できます。ヘッダーや背景画像、フォント、配色などを自分の好みにカスタマイズしましょう。
5.2 プラグインの設定
プラグインは、WordPressの機能を拡張するための追加モジュールです。SEO対策やセキュリティ強化、パフォーマンスの向上、コンタクトフォームの追加など、多種多様なプラグインが存在します。
- プラグインのインストール
WordPress管理画面の「プラグイン」メニューから「新規追加」を選択し、必要なプラグインを検索してインストールします。インストール後は「有効化」をクリックしてプラグインを使用可能にします。- SEOプラグイン:Yoast SEOやAll in One SEO Packなど、サイトのSEOを最適化するプラグインは必須です。
- セキュリティプラグイン:WordfenceやiThemes Securityなど、サイトのセキュリティを強化するプラグインを導入しましょう。
- キャッシュプラグイン:WP Super CacheやW3 Total Cacheなど、サイトの表示速度を向上させるキャッシュプラグインも有用です。
- プラグインの設定
各プラグインには設定画面があり、インストール後に自分のサイトに合わせて設定を調整します。プラグインの設定は、使い方によってはサイトのパフォーマンスやSEOに大きな影響を与えるので、慎重に設定しましょう。
詳しくはこちらの記事から参考にされてください。
WordPressで便利なプラグイン紹介6. サイト公開の準備
テーマやプラグインの設定が完了し、サイトが完成したら、いよいよ公開の準備です。
6.1 コンテンツの作成
WordPressでは、記事(投稿)や固定ページを作成して、サイトにコンテンツを追加します。
- 投稿:ブログ形式で記事を定期的に更新する場合に使用します。「投稿」メニューから新規投稿を作成し、カテゴリーやタグを設定して公開します。
- 固定ページ:プロフィールやお問い合わせページなど、内容が頻繁に変わらないページには固定ページを使用します。「固定ページ」メニューから新規追加を行います。
6.2 メニューとウィジェットの設定
ナビゲーションメニューやサイドバー、フッターにウィジェットを追加して、サイトの構造を整えます。
- メニューの設定:WordPress管理画面の「外観」→「メニュー」から、サイト内のページをリンクするメニューを作成します。メニューの順序や階層をドラッグ&ドロップで調整可能です。
- ウィジェットの設定:サイドバーやフッターにウィジェットを追加して、訪問者に便利な情報や機能を提供します。「外観」→「ウィジェット」から設定できます。
6.3 検索エンジンへのインデックス設定
サイトの準備が整ったら、検索エンジンにインデックスされるように設定を変更します。「設定」→「表示設定」から「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」のチェックを外します。
7. WordPressサイトの運用とメンテナンス
WordPressサイトを公開した後も、定期的なメンテナンスとコンテンツの更新が重要です。
7.1 定期的なバックアップ
サイトのデータを定期的にバックアップすることは、万が一のトラブルに備えるために必須です。バックアップは、プラグインを使用して自動的に行うことも可能です。
7.2 セキュリティ対策
セキュリティプラグインを導入し、WordPressやプラグイン、テーマのアップデートを常に最新の状態に保ちます。また、定期的にサイトのセキュリティスキャンを行い、不正アクセスの防止を心がけましょう。
7.3 パフォーマンスの監視
Google Analyticsやサーバーのアクセスログを利用して、サイトのパフォーマンスを定期的に監視します。ページの表示速度が遅い場合は、キャッシュプラグインや画像の最適化を検討します。